タイトロープ

人生綱渡り。決心のきっかけはいつも時間切れ。

繋ぎとめるもの

乃木坂46の30thシングル「好きというのはロックだぜ!」のカップリング曲、「バンドエイド剥がすような別れ方」のことが大好きすぎてエントリー1つ書くことにしました。

どのぐらい好きかと言えば「『バンドエイド剥がすような別れ方』のヲタクやらせてもらってます」と名乗りたくなるぐらい好きです。(伝わらない)

7月下旬に真夏の全国ツアー広島公演で初めてこの曲を聴いて一発でドハマりして、ラジオで公開された音源を聴いて更に熱を帯び、先月YoutubeでMVが公開されて以来、基本的にこの曲しか耳に入れてないような。
スマホYoutubeアプリにはループ再生機能があることを知り、これ幸いとばかり、日中仕事してる間この曲だけを延々リピートしている(さすがに仕事中は音を聴くだけで映像は観てない)。

1曲約5分、1日の就業は平均9~10時間。家に帰ってTVとか観てる間もBGMとしてずっとリピートしてるので、少なく見積もっても1日150回は再生している計算。このMVが公開されて約1ヶ月、毎日ではないとしても相当な日数繰り返しているから、おそらく3~4000再生ぐらいは1人で回しているはず(つべの再生数に正確に反映されてるかどうかは知らんが)。
ここまでハマってアホみたいにヘビロテしてるのは、11thシングル「命は美しい」以外に覚えがない。

 

というわけで、それほど好き過ぎる曲についての好きポイントをダラダラ連ねるだけの浅くてユルい記事です。

まずは改めてこの曲のMVをご覧ください。
(上にもリンク埋め込んであるけどもう1回)

www.youtube.com

(はい、拍手~!!!)

 

初めて聴いた時、好みの曲だと感じた反面、リズムを取り難いなと思いました。
サビのところで転調って言うんですか?(音楽の知識は全然無いので、専門用語とか使いたくないのですが)なんか、リズムとか拍の長さが微妙に不自然に変わりますよね。その説明さえも上手くできないので察して下さい。
けどその分、サビで畳みかけるような勢いと音の重なりが感じられて、クセになる魅力がありました。ツイートや過去のエントリーでも小出しにしてますが、疾走感を感じるバンド風の曲が結構好きなので、この曲もツボにハマりました。
さすがにライブの1回だけでは覚えられなかったけど、その後ラジオで音源が流れて「これだよこれ」となって、ヘビロテ生活のスタート。

 

ダンスも可愛らしいです。
パッと見、振付の担当はWARNERさんかLICOさんだろうなと予想しました(これもまた完全に素人目線だし、しっかり分析したわけでも統計を取ったわけでもなく、あくまでもただの印象に過ぎないということは断っておきます)。
WARNERさんだと思ったのは、ライブの初見でフォーメーションの変遷が「ガルルっぽい」って思ったのと、前回の5期生曲「絶望の一秒前」の振付担当がWARNERさんだったことから最初に連想された、というのが理由です。
LICOさんだと思ったのは、MVを繰り返し観ているうちに、ロマスタや羽根の記憶(ライブver)、Wilderness worldにも共通するような動きがあると気付いたからです。でも細かいパートの動きだけなら、他の振付師も取り入れていたり偶然被ることは有り得るので、理由としては少々弱いでしょうか。ただ全体的なテイストとして、LICOさんの振付って、肘から先、特に手首や指の女性的な仕草が特徴的だと思ってて、この曲にも同様の印象を受けました。
あと、お二人ともカノンのように少しずつズラした動きを入れるのが好みのように思います(WARNERさんは縦、LICOさんは横に動いていく印象)。今作も随所にそういったズレを見つけることができます。
そんなわけで、どちらかだろうと思ってツイートしてたら真相はLICOさんだったので一応正解でした(外れた場合の予防線を張りまくってたけど)。

加えて、菅原咲月さんの長いストレートヘアが非常に好みなのですが、この曲の振付では、彼女の髪が風になびく様子を存分に堪能できて、それも自分にとっては重要ポイントだったりします。広島ライブ初見で目を惹かれたのはそこだったし。

いやーー、咲月ちゃん可愛い。

この曲にハマった理由の一端として、センターを務める彼女の存在がとても大きいです。
お顔が好みなので、5期生の中では一番注目してたんですけどね。当初は「カメラに多く抜かれてくれたら嬉しいな」程度の軽い気持ちで。
新・乃木坂スター誕生を見てて思ったのですが、どうにも彼女は真面目過ぎるというか、フリートークでもステージ上での立ち居振る舞いも、どことなく動きや表情が硬くて、気合いが若干空回っているような印象を受けます。齋藤飛鳥さん風に言えば「良い意味で!!!」ってことですけども。理想のパフォーマンスを見せるために不器用ながらも全力でカッコつけてるイメージ、とでも説明すれば多少は賛同を得られるでしょうか...?
広島でこの曲を披露した際、そんな彼女がステージの中心で美しい髪をなびかせて懸命に踊る姿に惹かれました(もちろん他のメンバーだって懸命に踊ってますよ)。そしてサビで背景スクリーンに彼女のウインクが大映しになった瞬間、僕は菅原咲月ヲタクになりました。←チョロい

※このままだと曲ではなくて菅原咲月さんの魅力を語る記事になってしまうので軌道修正

初めてこのMVを観た時、あまりのキラキラ感に言葉を失くしました。何なんでしょうね、この気恥ずかしささえ覚えるような煌めきは。

(神々しい...)

あえて一言で語るなら
「青春」
これに尽きるのかなと。

青は「人生の春」すなわち若い年頃を表す色で、「青春」という言葉の語源はここにあります。「青い」という言葉には「未熟」という意味もあります。
歌詞の中では、未熟さに起因しているであろう失恋とその後悔が綴られています。また、MVのドラマパートでも、思春期にありがちな距離感の詰め方に戸惑う少女たちの様子が描かれています。
一方でMVのダンスパートでは、どこまでも続く青空の下、青を基調とした衣装を身にまとい、空の色を写し取ったようなステージ上で爽快な笑みを浮かべて躍動するメンバーの姿が映し出されます。また、ドラマパートや時折挿入されるイメージカットでも、青味を強めた映像が多用されていて、全編を通して「青」を印象付けた構成になっているように見受けられます。

また、青は水のような清涼感や清浄さを連想させる色でもあります(水は無色透明だと思われがちですが、「水色」の言葉が示す通り、実際の水は淡い青色をしています)。特にダンスパートのシーンは、清浄さの具現化といった趣きで、魂の奥底まで浄化されそうな清潔感と爽快感に溢れています。ポカ〇スエットかフ〇ムアクアのCMにそのまま使われたとしても、何の違和感もない映像ですよね。
飲料に限らず、衛生用品であるバンドエイドのCMだって良いんじゃないか?(本家から反応あったしw)

 

水と言えば、メンバーがプールで踊る姿が印象的なMVの「ガールズルール」。
本作のMV初見時、ステージの上で踊る様子が、ガルルMVのオマージュなのかなと思いました。考えてみたら、あれも女子高生の友情の物語でしたね。


(ちょうど良いお揃いシーンをキャプチャできなかった)

 

そして本作のMVは主にドラマパートとダンスパートから成っていますが、後者はドラマパートに組み込まれています。ドラマの登場人物が現実の乃木坂46のダンスを眺める、という構図になっています。

アイドル乃木坂46の映像を一緒に眺めるという体験を経て、劇中の少女たちは距離を縮めて、仲間になっていきます。現実に、世界のそこかしこでスマホ片手にそんな物語が生まれていても不思議じゃないですよね。

(「乃木坂好きなの?」「そうだよ」なんて会話が聞こえてきそうですね)

現実と違うのは、眺める側も眺められる側も同じ人物だということです。ドラマの演者が乃木坂46自身であり、その視線の先に居るのもまた彼女たち自身である、ということ。
そして、乃木坂46の先輩たちに憧れて集った5期生だけど、スマホの中で踊る乃木坂46は1~4期の先輩ではありません。5期生の彼女たち自身が、その憧れの的である乃木坂46として登場します。

 

加入したばかりの5期生は、「乃木坂になった」という実感が希薄かも知れません。でも、もしかしたら3期生や4期生だって、1期生や2期生と自分を比較して、劣等感や「自分は乃木坂の一員になれているのか?」という疑念を抱いているかも知れません。これは良くも悪くも本人の気持ちの問題なので、どれだけキャリアを積んだところで完全に払拭できるとは限りません。

ならば何を以て乃木坂の一員とするのか。

それは唯一にして明快な事実があります。

オーディションを勝ち抜いて乃木坂46のメンバーとして選ばれた以上、彼女たちこそが、紛うことなき乃木坂46なのです。仮に本人の肌感覚との乖離があったとしても、ファン目線から違和感を覚えようとも、彼女たちが乃木坂46の一員であることは疑いようのない事実です。あとは経験と時間を重ねて、少しずつ本人の中で消化(昇華)していってもらうしかないと思います。

 

ちょっと話が逸れてしまいました。

とにかく、現実の5期生たちはまだ乃木坂46になりきれていないかも知れません。でも、先輩たちがそうであったように、スポットライトを浴びて、グループの看板を背負って活動していく内に、彼女たちもまた、多くの少女たちにとっての憧れの存在になり得るでしょう。ならば、あの劇中の少女たちがスマホの中の乃木坂46を眺める様子は、5期生にとって確定した未来であり、現実とほぼ同義です。

ドラマの中の少女たちは友情を育んで、徐々に仲間になっていったことがエピローグで語られますが、これは現実の5期生の未来にも重なる姿です。

この現実とクロスした描かれ方が秀逸だと感じました。加入直後の5期生にこのシナリオと役柄が与えられたのは本当にピッタリだと思うし、だからこそフィクションともノンフィクションとも判別できない、彼女たち11人の短い青春が奇跡的に重なり合ったような、こんなにも眩しい映像に仕上がっているのだと思います。

監督の林希さん、素敵なMVをありがとうございました。

 

あと、曲名にも使用されている「バンドエイド」ですが、これは特定の商品名であって、一般的な呼称は日本語では「絆創膏」です。
「絆」は物と物を繋ぎとめることを、
「創」は傷を、
「膏」は傷に塗ったり貼ったりする薬の総称を、表します。

そして、「繋ぎとめる」という行為には、束縛や執着といったネガティブな要素(呪い)があります。一方で、人と人の繋がりや心の結びつきといったポジティブな要素(祝福)も持ちます。

歌詞の中では(剥がせずに残った)バンドエイドが、「消えそうで消えない恋、断ち切れない縁」の象徴、すなわち呪いの側面を強く持ちますが、このMVのドラマを観た後では、メンバー同士の「絆」の象徴、すなわち祝福に転じたように感じます(おそらく康氏はそんなことまで意図していないのでしょうが)。

今年の全国ツアー中のトーク等でも語られていましたが、この曲は先輩メンバーたちからの評判も良いようです(「夏らしい」「爽やか」みたいなコメントがありましたね)。5期生にとって、始まりの曲である絶望の一秒前と同じぐらい、この一度しかない始まりの夏を象徴するような、思い出深い大切な曲になってくれたら嬉しいなと密かに願っています。

 

***** '22.9.23 追記 *****

再生数で表題MVを超えました!

カップリングの再生数が表題曲を超えたのって、保護色の時のI see...ぐらいじゃないか?(あれは表題をダブルスコアでぶっちぎってるので改めてモンスター楽曲だな...となる。)
とは言え、途中経過で拮抗していたものがあるかどうかまでは調べられていないし、ショートverに差し替えられてる昔の曲は確認のしようもない。

そもそも今作は表題の再生数が伸びてないってのもあるので、それを抜いたからと言って手放しでは喜べない(個人的には表題が好みじゃないし、Actually以下って相当人気無いんじゃ?と勘繰ってしまう)。

ただ、コロナ禍の影響をモロに受けたであろう25thや26thは全体的に再生数が多いし、beforeコロナのカップリング曲は全てショートverに差し替えられてる(たぶん)ので、比較対象となるケースがあまりに少なすぎる。それに今作からCD特典にMVが付属しなくなったことや、前作ActuallyのようにCD特典MVとネットで公開されたMVの内容が異なっていたケースもあるし、現在では、MV再生数と人気はそれほど厳密には比例しないのかも知れない。

ま、その辺の分析はオフィシャルが勝手にやってくれるだろうし、あまり深く考えなくても良かろう。何にせよ、この曲とMVがそこそこの人気を博していることだけは信じて良いのかなと思う。

 

***** '23.6.15 追記 *****

この曲、そしてこのMVが本当に大好きなので、少しでも多くの人に再生してもらえてメチャメチャ嬉しい。